通常、バックアップは自動的に実行され、スケジュール設定によって制御されます。 ただし、スケジュールされていない時間にバックアップ(フル、増分、検証)をただちに実行する必要が生じる場合があります。
アドホック バックアップとは、事前に準備したり計画に組み込んだりするものではなく、必要となった場合に作成するバックアップです。 たとえば、フル、増分、検証バックアップを繰り返し実行するスケジュールが設定されている状況でマシンに大幅な変更を加える場合、次にスケジュールされたバックアップを待つかわりに、すぐにバックアップを実行する必要があります。
また、アドホック バックアップでは、カスタマイズされた(スケジュールされていない)復旧ポイントを追加できるため、必要な場合にはその時点までロール バックすることができます。 たとえば、パッチまたはサービス パックをインストールした後、マシンのパフォーマンスに悪影響を及ぼすことが判明した場合、そのパッチやサービス パックが含まれていないアドホックのバックアップ セッションまでロールバックすることができます。
今すぐバックアップを実行
[今すぐバックアップを実行]ダイアログ ボックスが表示されます。
利用可能なオプションは「フル」、「増分」、および「検証」です。
マシン全体または選択したボリュームのフル バックアップをただちに開始します。
マシンの増分バックアップをただちに開始します。 増分バックアップは、前回のバックアップ以降に変更されたブロックのみをバックアップします。
増分バックアップのメリットは、バックアップを高速で実行できること、また作成されるバックアップ イメージのサイズが小さいということです。 これは、バックアップを実行する場合に最も適した方法です。
マシンの検証バックアップをただちに開始します。 検証バックアップは、個別のブロックの最新バックアップを参照し、そのコンテンツおよび情報をソースと比較します。 この比較によって、最も最近バックアップされたブロックが、ソースの対応する情報を表しているかどうかを検証します。 ブロックのバックアップ イメージがソースと一致しない場合、CA ARCserve D2D によって、一致していないブロックのバックアップが更新(再同期)されます。
検証バックアップのメリットは、変更されたブロック(前回のバックアップと一致しないブロック)のみをバックアップするため、フル バックアップと比較するとバックアップ サイズが小さくなることです。 検証バックアップのデメリットは、CA ARCserve D2D がソース ディスク のすべてのブロックを前回バックアップしたブロックと比較する必要があるので、バックアップに時間がかかることです。
注: バックアップ ソースに新しいボリュームを追加する場合、どのバックアップ方式を選択した場合でも、新しく追加されたボリュームにはフル バックアップが実行されます。
注: バックアップ名を指定しない場合、デフォルトでは、「カスタマイズされたフル/増分/検証バックアップ」という名前が設定されます。
確認用ポップアップ画面が表示され、選択した種類のバックアップがただちに開始されます。
注: CA ARCserve D2D では、一度に 1 つのジョブのみを実行できます。 手動で今すぐバックアップ ジョブを開始する際、すでに別のジョブが実行されている場合は、別のジョブが実行されているため、後でもう一度実行するよう求めるアラート メッセージが表示されます。
注: カスタム(アドホック)バックアップ ジョブが失敗してもメークアップ ジョブは作成されません。 メークアップ ジョブが作成されるのは、スケジュールされたジョブが失敗したときのみです。