CA ARCserve D2D では、データの保護や回復を行うだけでなく、そのデータを使用する Microsoft Exchange Server アプリケーションのバックアップや実行をサポートします。 Microsoft Exchange Server を復旧するには、「復旧ポイントによるリストア」方式を使用する必要があります。
CA ARCserve D2D では、Microsoft Exchange Server の以下のバージョンがサポートされています。
Exchange 2007 CCR 環境の場合、CA ARCserve D2D は、Microsoft クラスタのアクティブ ノードおよびパッシブ ノードの両方にインストールされる必要があります。 バックアップはアクティブ ノードおよびパッシブ ノードから実行できますが、リストアはアクティブ ノードに対してのみ実行できます。
Exchange 2010 DAG 環境の場合、CA ARCserve D2D は DAG グループ内のすべてのメンバ サーバにインストールされる必要があります。 バックアップは、アクティブおよびパッシブの両方のデータベース コピーに対して、すべてのメンバ サーバから実行できます。しかし、リストアはアクティブなデータベース コピーに対してのみ実行できます。
注: Microsoft Exchange Server 2003 クラスタ環境および Microsoft Exchange Server 2007 シングル コピー クラスタ(SCC)環境は、CA ARCserve D2D ではサポートされていません。
Microsoft Exchange Server は以下のレベルでリストアできます。
すべての Microsoft Exchange Server データをリストアする場合は、Microsoft Exchange Writer レベルでリストアを実行できます。
特定のストレージ グループをリストアする場合は、Microsoft Exchange ストレージ グループ レベルでリストアを実行できます
(Microsoft Exchange Server 2010 には適用されません。)
特定のメールボックス ストアをリストアする場合、メールボックス ストア レベルでリストアを実行できます。
特定のメールボックス データベースをリストアする場合、メールボックス データベース レベルでリストアを実行できます。
Microsoft Exchange Server アプリケーションのリストア
注: Microsoft Exchange Server データベース リストアを実行する場合(元の場所または回復用ストレージ グループ/回復用データベースのいずれかに対して)、アカウントが以下の管理者権限を持っていることも確認する必要があります。
リストア方式を選択するダイアログ ボックスが表示されます。
[復旧ポイントの参照]ダイアログ ボックスが表示されます。
対応するボックスが緑色に塗りつぶされます。これは、データベースがリストア対象として選択されたことを示しています。
注: リストア後にトランザクション ログ ファイルが適用されないようにする場合は、リストアが実行される前に手動で削除する必要があります。 トランザクション ログ ファイルの手動での削除の詳細については、Microsoft Exchange Server のドキュメントを参照してください。
[リストア オプション]ダイアログ ボックスが表示されます。
利用可能なオプションは、[元の場所にリストアする]、[ダンプ ファイルのみ]、[回復用ストレージ グループにリストアする]、[回復用メールボックス データベースにリストアする]です。
バックアップ イメージがキャプチャされた元の場所にリストアします。
注: CA ARCserve D2D のログ フォルダを元の場所にリストアする場合、ログ フォルダにあるファイルはスキップされます。
ダンプ ファイルのみをリストアします。
ダンプ ファイルは、アプリケーションがクラッシュした場合に作成されます。このファイルには、問題の原因をトラブルシュートするために使用できる追加情報(タイム スタンプ付き)が含まれます。
注: 回復用メールボックス データベースが存在する場合、「ダンプ ファイルのみ」オプションを使用したリストアは失敗します。
データベース ファイルをデスティネーション フォルダにダンプする際に、すべての Exchange トランザクション ログ ファイルの再生および適用を行い、それらをデータベースにコミットするように指定できます。 次回データベースを起動すると、データベースが利用可能になる前に、データベースにまだ書き込まれていないログ ファイルが適用されます。
注: このオプションは Microsoft Exchange Server 2003 では適用されません。
回復用ストレージ グループ(RSG)または回復用データベースにデータベースをリストアします。
RSG は、回復用に使用できるストレージ グループです。 回復用ストレージ グループでは、バックアップから Exchange メールボックス データベースをリストアし、そこからデータを抽出して回復することができます。その際、エンド ユーザがアクセスしている実稼働データベースに影響を及ぼすことはありません。
Exchange 2007 データベースを回復用ストレージ グループにリストアするには、回復用ストレージ グループ、および同じ名前のメールボックス データベースを作成しておく必要があります。
たとえば、第 1 ストレージ グループから MailboxDatabase1 を回復用ストレージ グループにリストアする場合、回復用ストレージ グループを作成し、データベース「MailboxDatabase1」をその回復用ストレージ グループに追加する必要があります。
注: このオプションは Microsoft Exchange Server 2003 では適用されません。
オンに設定した場合、回復処理によってリストアの実行前に自動的に Exchange データベースがマウント解除され、リストアが完了した後マウントされます。
オフに設定した場合、回復処理で回復前に自動的にデータベースをマウント解除し、回復後にデータベースをマウントすることはしません。 必要な場合には、これらのタスクを手動で実行できます。
[リストア サマリ]ダイアログ ボックスが表示されます。